太陽光発電に関するご質問
- 全量買い取り制度の現状は?
- 太陽光発電については10kw以上の設備による発電電力が全量買い取り対象となります。買い取り価格は年々低下し2017年度は21円となりますが、設備費も年々低下の傾向にあり、20年間の安定収入の可能性は残されています。従来は設置場所に地上での大規模タイプが選ばれる傾向にありましたが、今後は工場の屋根利用などの中規模タイプも有望です。
- 系統連系とは何ですか?逆潮流とは?
- 系統連系とは、電力会社の配電線網に太陽光発電設備などを繋ぐことです。家庭用の場合、パワーコンディショナーの出力電力が住宅用分電盤に接続され、電力会社の配電線網に繋がります。そのための手続きは弊社で代行しますが、先ず経済産業省に設備認定の申請をして、認定後に電力会社と受給契約を結び、電力会社へ工事負担金を支払います。工事完了によって系統連系が完了します。この場合、電気の流れは通常では電力会社から家庭や太陽光発電所の方向ですが、売電の場合はこの方向が逆になります。このように電気が逆方向に流れることを逆潮流といいます。
- 売電の方法を説明してください
- 売電は設置した電力量計によって自動的に行われます。電力会社に売った電力料金は契約者の口座に各月ごとに振り込まれます。
- 太陽光発電の基本的な仕組みは?
- 「太陽電池モジュール」で太陽光から電気を創り、発電した電気を「接続箱」から「パワーコンディショナー」に集めて直流から交流に変換します。「分電盤」から家中に電気を送り、発電が少ないときは電力会社から電気を買い、余分に発電したときは電力会社へ売ることが出来ます。売電と買電の区別は、売電メーターと買電メーターで計測します。
- パネルの寿命はどの位ですか
- わが国で太陽光パネルが使われ始めて既に50年近くなります。1966年の長崎県尾上島灯台などがその先例です。灯台や人工衛星用などの過酷な環境下で今日まで機能を維持していることからも、パネルを構成するシリコンは半永久的に稼働すると考えられています。また、パネル表面は強化ガラスに覆われ、腐食の心配もありません。可動部分や振動部分もなく長寿命です。従って、各メーカー共25年程度の寿命を保証しています。
- パワーコンディショナーの役割は?
- パワーコンディショナー(パワコン)は、太陽光パネルで発電した直流の電気を交流に変えて、家庭等で利用できるように変換する機器です。直流から交流への変換は100%という訳にはいかず、多くのパワコンは変換効率95%前後となっています。この値が高いほど家庭等で使われる電力量も増えます。パワコンから分電盤を経て家庭等のコンセントに送られ、余った電気は売電メーターから電力会社へ売電されます。
- メンテナンスは必要ですか
- 太陽光発電はメンテナンスフリーではありません。パネルに付いた埃や落葉、鳥糞といったものを放置しておくと発電能力が低下します。JQA(日本品質保証機構)の実験では、通常の埃は雨で流されるとしても、脂分が取れない汚れ等もあり、年間で1.0~2.2%の効率低下があると報告されています。従って、パネルに付いては年に1~2回の洗浄が望ましいといえます。
- 太陽光発電の長所は何ですか
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- *自然エネルギーである太陽光による自家発電ができ、CO2を削減し、地球環境に貢献します。
- *晴天時は昼間発電した電力で自家用を賄うことが出来、余った電気は電力会社に売ります
- *パネルの断熱効果でエアコンの効率が上がります
- *時間帯別電力契約により、昼間高く電気を売り、夜間安く電気を買い、光熱費を削減します。
- 雨や曇りの時の発電はどうですか?
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天候不良の場合発電量は減りますので、その分は電力会社から電気を買って使います。余剰電気は売りますが、不足する電気は買うことになります。
全量売電の場合(10kw以上)は、発電した電気をすべて売電し、使用する電気はすべて買電します。
天候不良による発電量の減少で売電は減りますが、使用する電気(買電)に影響はありません。
- カタログなどで見るKWとKWhの違いは?
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KWは電力の単位、KWhは電力量の単位です。
電力を例えると水道蛇口から流れ出る水流の大きさと考えることが出来ます。KWは電気の流れの大きさを表します。一方、kwhは水道の蛇口からどれだけの水が流れ出たか、使用した電気の量を表します。
10kwの電力を5時間使用したときの電力量は50kwhとなります。
- 停電時でも太陽光発電の電気は使えますか
- 停電しても、昼間一定量の発電電気のある時は、自立運転用コンセントに使いたい機器を接続することによって、電気を使うことが出来ます。停電時にはパワコンも機能を失いますので、通常の電気使用はできませんが、「自立運転モード」に切り替えて「自立運転用コンセント」に使いたい機器を接続することが出来ます。容量に制限があります(通常1500w)が身近な機器は使えます。
- 自然災害に対する対策は?
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- *風・台風に対しては、モジュールの取り付け強度がJIS規格に基づき荷重計算され、風圧に耐えるよう設計されています。
- *雪害については、地域によってメーカーによる推奨傾斜角度や積雪量による地域制限が設けられている場合があります。落雪による事故防止のため雪止めの処置が必要な場合もあります。
- *雹(ひょう)についても、モジュールガラス面はJIS規格に適合した強化ガラスが使用されており、雹で割れることは通常ありません。
- *落雷対策は、回路内にサージアブソーバーによる誘導雷対策が組み込まれており、万一落雷を受けてもシステムが壊れてしまうことはありませんし、パネル設置によって落雷を受けやすくなることもありません。
- 電気料金の値上げは太陽光発電に影響がありますか
- 近年、原子力発電問題や電力会社の赤字問題、エネルギー資源の高騰などの要因から、電気料金値上げの傾向にあります。電気料金値上げの場合、太陽光発電の価値はどうなるでしょうか。電気の値段が上がるのですから、それを作る太陽光発電の価値も当然上がります。昼間の電気使用量の多いタイプの発電所ほど高い電気料を払わずに済み、経済的なメリットは大きくなります。
- 太陽光発電はなぜ必要か?
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今日までの主要な電源であった火力発電は、CO2排出による環境への影響を無視することは出来ません。水力発電も地理的条件や膨大な費用や建設期間と自然への影響から限界に来ています。原子力発電は、東北大震災以降の深刻な見直し下にあり今後の見通しは困難な状況下にあります。
太陽光発電は再生可能エネルギーとして最も身近な導入可能性があり、昼間の電力需要に対応できるピークカットの役割も担って、今後ますますその役割が増していきます。
LED照明に関するご質問
- LEDとは何ですか?
- LEDとはLight Emitting Diodeの頭文字をとったもので、発光ダイオードつまり電流を流すと光を発生する半導体素子のことです。LEDを光源とした照明は従来の他の光源による照明と比較して,長寿命そして低消費電力という特性があり、水銀使用の従来型の蛍光灯や水銀灯が環境問題の規制もあり製造が禁止される方向にある中、今後の照明の主流と目されています。
- LED照明の寿命はどの位ですか?
- メーカー公表の平均的な定格寿命は40,000~60,000時間です。定格寿命は、全光束が初期全光束の70%に低下するまでの時間、と定義されています。数字の上では1日10時間使用の場合で10年とか15年の寿命となりますが、実際にはLED照明が一般に使われるようになってからまだ日が浅く、定格寿命に等しい稼働を保証するものではありません。しかし、明らかに白熱球や蛍光灯、水銀灯といった従来の照明に比べ、既に5倍とか10倍以上の使用に耐えている実績が出ていますし、40,000時間という定格寿命を実際に達成することは夢ではありません。
- LEDからは紫外線が出ないのですか?
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通常のLED照明はほとんど紫外線を含みません。しかし特殊な分野で使用されているLED照明には紫外線を出すものがあり、紫外線のみを出すLEDや赤外線のみを出すLEDもあります。
通常のLED照明は、紫外線による負荷が少ない特性を生かして、美術館の展示用に用いられたり、衣料品の陳列台に用いられて日焼けを防いだり、虫が寄りにくいという特長を生かすこともできます。また、熱を持ちにくい特性を生かして食料品の保冷ケースや化粧品ケースにも利用され、空調費の節減にも貢献しています。
- 現在使っている器具はそのまま使えますか?
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基本的にはそのまま使えます。但し調光器など特殊な用途の器具についてはこれに対応するLED照明をお求めください。従来の蛍光灯や水銀灯の安定器は取り外します。LED照明は直流電流を使用するため、安定器を取り外して、交流電流を直流電流に変換する電源ユニットが必要です。LED電源ユニットは、LED照明器具に内蔵のものと外付けのものがあり、電源内蔵型のLED電球はそのままコンセントからの電気を使用できます。
従来の蛍光灯で使用していた安定器はそれだけで電力を消費し、取り外さないままLEDを使用すると不具合の原因にもなります。電源工事を伴うLED照明工事については弊社へご相談ください。
- LED照明導入に要する費用と投入資金の回収期間を教えてください
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LED照明の種類、設置場所、現在の使用状況等によって、現場ごとに導入費、節約額共に異なってきますが、前出の40w型直管の場合を例に試算しますと、LED照明導入費用は50本×4,000円=200,000円となります。
導入費用200,000円÷年間節約額84,000円≒2.4年ですので、この場合、約2年半で導入費用を回収できます。
LED照明の効率は年々向上しており、一方で照明器具価格は年々低下しています。3年前後の回収期間であれば早めの交換が有利です。工事については現場ごとに見積り/シミュレーションを承りますのでお気軽にご相談ください。
- LED照明によって電気代はどれくらい節約できますか?
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最も一般的に使われている40w型直管の場合を蛍光灯とLEDで比較しますと(50本、電気代20円/kwh、年間300時間、1日10時間使用の場合)
電力量料金=使用本数×使用時間×使用日数×消費電力×電気代単価
蛍光灯料金=50本×10時間×300日×40w×20円/kwh=120,000円
LED照明=50本×10時間×300日×12w×20円/kwh=36,000円
(基本料金は変わらないものとして電力量料金のみで比較)
年間電気代削減額:120,000円―36,000円=84,000円
40w型LEDを50本導入した場合の年間節約額は84,000円となります。
- LED照明の明るさは?
- 昨今のLED照明は、従来の白熱電球や蛍光灯と同等もしくはそれ以上の明るさを実現しています。明るさを示す数値として従来は消費電力W(ワット)が目安でしたが、LED照明の明るさは光束lm(ルーメン)によって表示されます。光束lm(ルーメン)の数値が高いほど明るくなります。W(ワット)表示がされている場合は、例えば白熱球40W相当とは485lm以上、60W相当とは810lm以上といったように白熱球のワット数に相当するルーメン値が定められています。(日本照明工業会)。この外、LED照明の明るさについては、従来の電球や蛍光灯が360度の配光角であるのに対して、LED照明の場合は、これに近い配光角もあればより狭い配光角のものもあります。用途に応じて配光角を考慮に入れることも必要です。
- LEDは熱を出さない光源ですか?
- LEDは熱を発生します。光に変換されなかった電気エネルギーは熱となって温度上昇の原因となります。そのためLEDの素子周辺と電源部は高温になります。しかし照射される光自体には赤外線がほとんど含まれておらず熱く感じることはありません。長時間使用しても熱くなることはありません。このように、LEDの光自体には熱がないのですが、器具中心部は高温となるため、放熱板を通して空気中に放熱しています。